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「深夜特急」の世界に憧れて (回想録 XX年)
空港を出て、順調にタクシーは走っている。
進行方向に対してちょうどはるか右側の山に、もうとっくに沈んだ夕日のほのかなオレンジ色が残っていた。
ヤンゴン国際空港から、目的地の市内中心部は、地図によると真南の方向に約10キロだ。
だから、乗っているタクシーから見て、常に夕日が沈む方向が右側に見えていれば問題ないのだが、もし違う方向の場合は、直ちに車を止めさせて、他の車を探さなければならない。
それも、車の捕まらないヘンピなところに連れて行かれる前に。
個人旅行の場合、有事の際に備えての危機管理だけは、常に怠ることはできない。
結構、緊張の連続だが、楽しいことをやっているのであまり疲れることはないのだけれど..........
途中、インヤー湖の畔を通り、ヤンゴン大学前を過ぎた。
あちこちに生えているヤシの木が、大陸の国特有のネオンの色に照らされて、赤っぽく見える。
日本の道路にはない色だ。
これもまた不思議に郷愁を誘う。
だいぶ、中心部に近づいてきたようだ。
車の数も増え、通りを行き交う人々も多くなってきた。
周りの景色に、頭が徐々に慣れる。
最初、不安からガチガチに力が入っていた身体に多少柔らかさが出てくる。
ノロノロ運転になるにつれ、左右あちこちから物売りが出てきて、新聞だのピーナッツだの、運転手にアピールしている。
ミャンマー国鉄の線路を超えた。
目的地のスーレーパゴダまであとわずかだ。
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