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「深夜特急」の世界に憧れて (回想録 XX年)
やがて列車は、何の予告もなく、静かに発車した。
こちらの方では、日本の駅のようなアナウンスなど無いのだ。

外の気温は、恐らく35度くらいはあるだろうと想像されるのに、この汽車にはエアコンなど無い。
当然のことながら、どの窓も全開にされていて、汽車の速度が増すにつれて、風が暑さを和らげてくれる。
そして客車の天井には、所々、扇風機が取り付けられてあり、首の部分をグルグルと周回させていた。

もう今の日本では、ほとんど見かけなくなってしまったが、私が子供の頃は、当時の国鉄のほとんどの列車はこの回転式の扇風機だった。
見ているだけで、とても懐かしい。

扇風機だけではない。
車窓から見える景色。
人々の表情。
人々の服装。
活気。
なにもかもが、私の子供の時代、1970年当時の日本と重なって見える。
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