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「深夜特急」の世界に憧れて (回想録 XX年)
しばらくすると、正面に見える滑走路を、水しぶきを真っ白に上げて、右から左に一機、勢い良く着陸してくる飛行機があった。

遠すぎてよく見えないが、機体の大きさからして国際線であることは間違いない。
白地に紫色のライン。
出発1時間前であることから想像すると、たぶん私の乗る「タイ航空」であることは間違いなさそうだ。

そして、視線を手元のパスポートの方に戻してみる。
ページをペラペラと捲ってみても、まだこの頃は、大して渡航歴もなかったので、最初の数ページに少しハンコが押してあるだけだった。
でも、その数個のハンコが、その時の私にとっては「宝物」のような感じがしていたのを、今でも覚えている。
「旅」の記録など、特に書いてはいなかったので、そのパスポートに押してある出入国の日付入りのハンコは、私が間違いなく「旅」をしたことを証明してくれる唯一の「証」だったのだ。
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