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「深夜特急」の世界に憧れて (回想録 XX年)
10チャット払って、私も渡し船に乗り込んだ。
階段状にコンクリートで固められただけのはしけに、長細い形の舟の端から伸ばされたロープが、繋いであるだけだ。
だから、川の流れによって、ユラユラと上下左右に不安定に揺れている。

お客が乗り込もうとすると、船頭の一人が、微妙に揺れる舟の先端部を押さえつけて、いざ客が乗り込もうとするその一瞬だけ、器用に舟の揺れを静止させるのだ。

どうやら私が最後の客だったようで、乗り込んだのと同時に、岸にくくりつけてあったロープがもう解かれていて、最後尾の木の板に腰掛けた時には数メートル離岸していた。

川面から、とても心地よい風が私の顔に吹き付け、前髪がオールバックになる。
そして、自然と左右の目を細める。
熱帯の太陽が水面に反射してまぶしいからか、それとも舟がエンジンで前進するため前から風が目に入るためなのか..............。
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