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「深夜特急」の世界に憧れて (回想録 XX年)
「チャウタン」の街は、地図上で見る限り、ヤンゴン市から30キロくらい南東の方向に位置している。

バスは、満員の客を載せ、バス停のたびにいちいち止まるので、恐らく二時間ほどかかるだろう。

スーレーパゴダ近くのバス停を出発してから30分ほどすると、ヤンゴン市の外に出たようで、周りの景色は徐々に田園風景に変わり始めた。
それにつれて、あれほど満員だった乗客も少しずつ減り始めて、私は車掌と会話することが出来るくらいまで、車内にはゆったりとした空間が広がっていた。

とにかく、私は車掌に地図を見せ「チャウタン」と告げると、
指を三本立てて「30チャット」と言ってきた。

瞬間「安い!」と思った。
1000チャットが1ドルくらいだから、30チャットと言うと「3円」位なのだ。

いずれにしても、これで車掌さんは、私がチャウタンに行きたいという事はわかったはずである。

ミャンマー語のわからない私は、このあと、車掌さんの近くに陣取って、時々、不安そうに車掌さんの目を見ていれば良いのである。
そうすれば、必ず目的地に着いた時教えてくれるはずだ。
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