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「深夜特急」の世界に憧れて (回想録 XX年)
ふと、我にかえり、時計に目をやった。
そうこうしているうちに、昨夜、例の青年と約束した時間が迫ってきたのだ。
屋台のおやじに、いくらだったか、わずかばかりの支払いを済ませて、もと来た道を戻ることにした。
人間というものは不思議なものである。
腹に物が入って満たされると、微妙に物事に対する見方が変化してくる。
さっきまで、周りの人達に少しばかりの警戒心を保っていた私だったが、腹が満たされ、ゆったりとしてくると、それも知らぬ間に忘れてしまっている。
別に何が入っているという訳ではなかったが、小さい手提げ鞄を隣の丸椅子の上に置いたまま、うっかり立ち去ろうとしていた。
隣で食っていた老人が、危うく知らせてくれた。
旅の先は長い。
気を引き締めて行こう。
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